Hakoniwa箱庭療法
箱庭療法とは?
ひかり栗原で、箱庭療法を導入しました。箱庭療法とは、砂の入った箱の中でミニチュア玩具を置いたり、砂を使ったりすることで、自由な表現や、遊ぶことを通して行う心理療法です。お子さまの主観的な世界を一緒に体験することができ、自分の気持ちを言葉にすることが苦手なお子さまの心に寄り添いうことができます。この療法は、1929年、ロンドンの小児科医M.ローエンフェルトによって創始され、スイスのD.カルフがユング心理学の考え方を取り入れながら発展した心理療法です。
箱庭で得られる効果
1.心が開かれ、それが成長に繋がる
自分の気持ちを言葉で表現するのが苦手な場合や、心の中にもやもやした気持ち(悩みや不安、怒り)があるけれど言葉にならない、といったお子さまに効果が表れやすいです。箱庭では砂やミニチュア玩具を活用してアイデアを広げ、具体的な現実生活に近い表現から抽象的な非現実的な表現まで可能です。ですから、言葉にならない葛藤、イメージを表現しやすいのです。言葉にできないことを自由に表現し、それをセラピストが受容、共感することにより、お子さまは自身のことをわかってもらえたと感じ、心を開き、それが成長に繋がっていきます。
【事例】
家庭で葛藤を抱えているお子さまが、人と家を配置しました、家の中に全ての人を置くのではなく、柵の内側と外側に家族を分けて置きました。さらに周辺には壊れた車を置きました。柵で仕切られた家族から家庭での隔たりと、事故の様子から家庭内不和をどうにかしたいというお子さまの思いが表現されていると理解できるかもしれません。
2.自分でも気がついていなかった心身の状態が感じられる
自分でも気がついていなかった自分の心身の状態が直接的に感じられ、自分の心の中との対話を通じて、自己理解と成長が促されます。
【事例】
普段やんちゃで元気いっぱいなお子さまが箱庭におもちゃを置いてみると、スペースに対しておもちゃの数が少なく空間も空いており普段のにぎやかな様子とは異なるイメージの作品を作りました。本人も完成した箱庭を見てなんだか寂しい気持ちを感じているようでした。そういった自分の一面と向き合うことが成長に繋がるきっかけにもなります。
3.リラックス効果
砂に触れるだけでもリラックス効果があり、気持ちが軽くなることがあります。
【事例】
不安感が強く緊張であまり会話ができなかったお子さまが、砂に触れ、たくさんの玩具を砂の上に置いていくとリラックスした表情になり、自分から話をしてくれるようになりました。