尾道放課後等デイサービスひかりを
たちあげた経緯

代表取締役 中原元気

私は公立小中学校にてスクールカウンセラーとして仕事をしてきました。不登校、いじめ、虐待、学習、災害への緊急支援などの課題に取り組んできました。特に対応が難しかったのが、発達障がいを抱える子どもへの対応でした。特に自閉症を抱える子どもへの対応は学校ではなかなか理解されず、怠けや甘えと認識されることも多かったです。そこで、学校の中でも教室にいずらい子どものために居場所を作ったり、必要な委員会を設置して理解を求めたりとさまざまな取り組みに挑戦しましたが、「学校そのものが嫌い」と訴える子どもたちに対して、提案できることは限られていました。学校が嫌いなのは、子どもたちのせいではありません。学校にいけば何が起こるかわからないと不安があり、学校側がその不安を上回る安心を提供できなかったのだろうと思います。

頑張っているのに[甘えるな]と指導されたら、心のエネルギーはなくなってしまいますよね。しかし、先生方も毎日夜遅くまで、休日返上で頑張っています。つまり、学校だけで地域の子どもたち全員を教育することは難しい時代が来たということなのかもしれません。地域の子どもたちを学校だけでなく地域で育てる必要があると考えました。そこで、私はスクールカウンセラーとしての枠組みを超えて、学校へいけない子どものために、休日に畑を借りて、一緒に活動したこともありました。尾道放課後等デイサービスの立ち上げもそれらの挑戦の一つです。これまでに出会ってきた子どもたちの苦悩を、これからの子どもたちに持たせたくありません。無限の可能性を秘めた子どもたちの口から「どうせぼくは何もできない」という言葉を吐き出させたくありません。できないことはあっても、できることは必ずあります。今まで私が取り組んできた課題を、地域で解決するために、当事業所を作りました。