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研修後コメント
私は保育士として担任をもち、昨年まで働いていました。人の心の動きを知るにあたって、保育士としての知識と経験だけでは難しく感じていたため、カウンセラー資格取得の勉強に励んでいました。本事業所はプレイセラピーを取り入れた療育施設であり、心理学の視点より学ぶことができています。
この度の研修では、田中千穂子先生の「プレイセラピーへの手びき」を読み、中原先生を中心に職員と議論を行い、特に今回は、プレイセラピーにおける子どもの遊びの意味について学ぶことができました。
本文の中で、子どもが戦闘機を手に取って遊び始めるという描写があるのですが、著者はこれに対して、「手に取るすべてが戦闘機関係のものであり、かつ動くものであるということは、彼が日常で、『いくさ』に似た心理状況にあることを伝えているように思われました」と述べています。ここから、プレイセラピーでは、子どもが手に取るもの、遊び方等でその子の置かれている状況を想像し、声掛けをしていく必要性を改めて感じることができました。例えば今回のような場合、「戦闘機が好きなんだな~」と見逃すのではなく、「心の中で色んな思いがぶつかっているんだね~」等、子どもの心の声を言葉にすることです。加えて、どんな思いがぶつかっているのだろうと私たちが想像することも必要なのだろうと思います。
セラピーの全体像を想像できるようになるには、知識と経験の必要性を感じました。私は、セラピストとして、経験を集積して、生じる現象を的確に把握できるように心掛けていきたいと考えています。
(文責)繁田 依子