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お知らせ

みなさん、こんにちは。
今回は、11月15日の記事でした愛着のお話の続きをしたいと思います。
前回の内容をまだ読んでない方はそちらから読んでいただけると、今回の話が分かりやす
いと思います。

https://yggdrasil.jp/2022/11/15/%e3%81%8a%e3%81%99%e3%81%99%e3%82%81%e 6%9b%b8%e7%b1%8d%e3%81%ae%e3%81%94%e6%a1%88%e5%86%85/

今回は愛着障害についてお話をします。
まず、愛着障害とは、【後天的な子どもと関わる特定の人との関係性の障害】のことで
す。愛着障害の特徴と発達障害の特徴が似ており、専門家でも判断に迷うことがあります

たとえば、多動という特徴は、注意欠陥多動性障害(以下、ADHD)でも自閉症スペクト
ラム障害(以下、ASD)でも愛着障害でも見られることがあります。
ADHDなのかASDなのか愛着障害なのかを見分ける(=子どもの特性を正しく理解する
)ためには、【どのような状況で、どの機能の問題として生じているのか】を考えること
が重要となります。
上記に挙げた多動の例で考えてみましょう。
多動という特徴が居場所感の欠如(居場所感がいきなり剥奪される、居場所が見つからな
い)という認知と連動している場合はASDの可能性が高いです。
多動という特徴が感情(特にネガティブな感情の場合)と連動して生じており、ムラがあ
った場合は、愛着障害の可能性が高いです。
多動という特徴が認知や感情に左右されず、状態の影響も受けずにいつも起こるのであれ
ば、ADHDの可能性が高いです。
このように同じ「多動」という特性を見ても、起こっている原因が違います。さらに本
人の特性に加えて環境も影響を与えています。適切な支援を受けるためにも、様々な視点
から本人の特徴を理解することが大切になってきます。

今回のお話はここで終わります。次回(1月)は愛着障害の3タイプについてお話をしま
す。
もしよろしければ、そちらも読んでみてください。
また、今回の内容で子どものことに不安を感じられた方は、いつでもひかりのスタッフ
にご相談ください。
参考資料:愛着関係の発達の理論と支援 米澤好史編著 金子書房